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PL研究学会第9回大会開催のお知らせ

 製品事故に関する被害者救済の法律としては、わが国では「製造物責任法」がありますが、この法律は30年前の平成6年(1994年)7月に公布されています。この法律は、1985年のEC(現在のEU)の製造物責任指令をモデルとして制定されたものでした。その後わが国ではこの30年間に一度だけ、民法の改正に伴い第5条の「消滅時効」が平成32年(2020年)に改正されていますが、基本的な骨子には変更はなく今に至っているといえます。
 このような背景の下で、EUでは2022年9月に「製造物責任指令の改正案」が提案されていましたが、本年EU議会はこの改正案を賛成多数で採択されたとの情報があります。今後、加盟各国での立法が待たれる情勢となっています。この改正案が提案された理由は、改正法案の前文(3)に。「人工知能、新しい循環経済ビジネスモデル、新しいサプライチェーンなどの技術開発があり、改定することが求められており、特に「製造物」という言葉の定義に疑義が生じている。」とあります。つまりは1985年当時には、消費生活に人工知能(ソフトウェア)は一般化されていなかったと思われ、またオンライン販売も存在しなかったと思われることから、現状に合致した被害者救済の法律にすべきというものでしょう。
 このEUの製造物責任指令の改正を踏まえ、当学会としてもわが国の製造物責任法をどのように改正して行くべきかを研究課題としたいと考えているところです。

開催概要

■テーマ:これからの製造物責任法
■開催場所:板橋区立グリーンホール 101号室
■開催日時:2024年9月19日(木)12:50開場
■開始時間:13:00
■開催方法:学会会員及び関係者・・会場&ZOOM併用参加(25名)
      一般会員・・ZOOM参加

プログラム

司会:椿 克美 

  1. 開会挨拶 大羽 宏一 PL研究学会会長(13:05)
  2. 発表
    1. 発表1 水谷 禎志 株式会社野村総合研究所エキスパートコンサルタント(13:15)
      テーマ:海外での食品安全強化の動きと日本への示唆
  3. 基調講演 松本 恒雄 一橋大学名誉教授 弁護士
    「EUの製造物責任指令改正とわが国の法律改正の論点(仮題)」(14:00)
               〜休憩(5分)〜
    1. 発表2 康耀中 長崎県立大学大学院生(15:05)
      テーマ:台湾における中小企業向けの生産物賠償責任保険の現状と問題点
  4. 意見交換(15:45) 
  5. 大会取りまとめ 内田 知男副会長(16:00)
  6. 閉会挨拶 渡辺 欣洋事務局長(16:15)

終了 16時20分
※大会に先立ち、午前10時より本部にて理事会・総会を開催いたします。

なお、上記内容については現在一部調整中です。


新着情報

・学会誌「新PL研究」に掲載済みの論文を公開致しました。
    >>論文公開

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